デジタルカメラに限らず、スマホでも写真撮影時の画像サイズを設定できますね。
この画像サイズ、大きければ大きいほど画質が良いというのはわかりますが、
スマホやモニターで見るだけなら、大きければ良いということはありません。
むしろファイルサイズだけ無駄に食うので、コピーしたり保存したりに時間が余計にかかります。かえって取り回しが不便ということにも繋がりません。
ではこの画像サイズ、一体どう選べば良いのでしょう。
基本は写真をプリントする時に大きく関係してきます。
プリント時に必要な画素数って?
Lサイズプリントの場合
最も一般的な写真プリントサイズのLサイズ(89mm×127mm)。
このサイズで綺麗な写真プリントを得たい場合には1051pixel×1500pixel、約150万画素以上が必要です。最近はスマホ、デジタルカメラ問わず、あまり気にしなくてもLサイズ程度のプリントは綺麗に出力できる画像サイズを持っていると思います。
ちなみにスマホのスクリーンショットはサイズが小さい場合もあるので、プリントするとなんだか少し不鮮明になる事があります。
大伸ばしをする時には気にしよう
600万画素あれば大体の場合、A4くらいまでは綺麗にプリント可能です。
ですが、調べてみると微妙に推奨解像度の表記は異なっているようです。
下表にいくつかのサイトで紹介しているプリント時の必要画素数をまとめてみました。
カメラのキタムラでは推奨画素数は多めですが、実際には※2の数値くらいで大丈夫だと思います。
計算上必要とされる解像度の7割くらいあれば大丈夫!というのがグラフィックデザイナー時代の経験値でもあります。「どんどんプリントさん」の表記と同じですね!
もちろんカメラの画質もプリント画質も画素数だけでは決まらないので、そこは加味してくださいね。
<プリントに必要な画像の画素数>
印刷サイズ | 計算上必要画素数※1 | 経験上OKな画素数 ※2 | カメラのキタムラ※3 | どんどんプリント※4 | キヤノン※5 | EPSON ※6 |
Lサイズ程度 | 157万 | 100万 | 150万〜 | 100万〜 | 250万〜 | 80万〜 |
A4程度 | 870万 | 600万 | 900万相当 | 600万〜 | 450万〜 | 400万〜 |
A3程度 | 1740万 | 1200万 | 1400万〜 | 1200万〜 | 800万〜 | 700万〜 |
A2程度 | 3480万 | 2400万 | 1800万〜 |
※1:プリントに必要とされる解像度300dpiで計算。
※2:※1の7割で計算(経験上綺麗に出ると思っている画素数)。
※3:カメラのキタムラ:最適な画像サイズ
※4:どんどんプリントよくある質問「画素数はどのくらいが適正ですか?」
※5:CANON【デジタル一眼レフカメラ・ミラーレスカメラ】印刷サイズに適した記録画素数
※6:EPSONデジタルカメラの画素数ときれいに印刷できる用紙サイズの関係
また実際、出力する用紙やプリンターによっても必要な解像度は違ってきます。上記表で※6のEPSONの画素数が少なめになっているのは自社のインクジェットプリンター出力時を想定しているからでしょう。
カメラの画質設定はどうする?
ではでは、撮影時、カメラの画像サイズ設定はどうしたら良いのでしょう。
冒頭で触れたように無駄に大きくても取り回しが大変。ですが、大伸ばしプリントする、1部分を拡大して使うといった場合には大きめのサイズで撮影するのが望ましいです。
とはいえ、そういったシーン、実は少ないのではないでしょうか。
デジタルカメラの画像サイズの表記は、メーカーやカメラの機種によっても異なります。メーカー独自の呼び方もあるようでややこしいのですが、最近のミラーレス機でざっと調べてみました。
(アスペクト比は3:2で調査。S、Mなど表内太文字で表記しているものがメーカーでの表記サイズです。同じメーカーでも画素数はカメラによっても異なります。ご自身のカメラはどうなのか詳しくは説明書をご覧くださいね。)
カメラ | CANON 「EOS R6 Mark II 」 | FUJIFILM 「X-T5」 | NIKON 「Z fc」 | OM SYSTEM 「OM-5」 | Panasonic 「DC-GH6」 | SONY 「α6600」 |
画素数 600万前後 (A4目安) | S1 約590万画素 (2976×1984) | S 約520万画素 (2784×1856) | M 約768万画素 (3200×2400) | S 約650万画素 (2944×2208) | S 約600万画素 (3008×2000) | |
画素数 1200万前後 (A3目安) | M 約1060万画素 (3984×2656) | S 約1000万画素 (3888 × 2592) | M 約1160万画素 (4176×2784) | L 約1200万画素 (5184×3888) | M 約1250万画素 (4096×3072) | M 約1200万画素 (4240×2832) |
画素数 2000万前後(A2目安) | L 約2400万画素 (6000×4000) | M 約2000万画素 (5472 × 3648) | L 約2000万画素 (5568×3712) | L 約2500万画素 (5776×4336) | L 約2400万画素 (6000×4000) | |
L 約4000万画素 (7728 × 5152) |
<参照サイト>
CANON:EOS R6 Mark II 製品マニュアル:静止画記録
FUJIFILM:X-T5使用説明書:画像サイズ
NIKON:Z fc主な仕様
OM SYSTEM:OM-5取扱説明書 ぷ
Panasonic:DC-GH6スペック
SONY:α6600主な仕様
Sサイズが600万画素前後、Mサイズが1000万画素前後、Lサイズが2000万画素前後といった印象があります(OM SYSTEMだけは謎)。
つまり、Sサイズで撮影しても大体A4サイズくらいまでは綺麗にプリント出来そうということ!
Mサイズで撮影すればA3までいけそうです。
1000万画素くらいが1つの目安か
というわけで多くのデジタルカメラでSサイズでも一般的なプリントには困らないという印象です。
ですが、カメラのキタムラではA4プリントに900万画素を要求していますので、
1000万画素で撮影しておけば、大きくプリントしたり、拡大する時には困らないのではないでしょうか。カメラ設定的にはMサイズが目安ですね(何度も言いますがカメラによって違います)。
もちろんプロの方で、ポスター出力や写真展での使用がある場合は別です。
カオルPのカメラは「FUJIFILM X-T30II」ですが、Sサイズで650万画素(上の表ではFUJIFILMのX-T5の場合、Sサイズで1000画素あるので大分違いますね)。
実際に写真店でA4プリントしてもらいましたが、何ら問題なかったです。
ですが、最近はスマホでも1000万画素が標準になっていたりします。今はそれくらいがスタンダードと思っても良さそうです。
ちなみにカオルPの「Apple iPhone 12mini」で撮った写真も1000万画素ありました!
今までミラーレスでSサイズで撮影してたけど、Mサイズに変更しようかな。
ファイルサイズが大きくなると、フォトブックを注文する時など、データを送るのに時間がかかるので、ちょっと嫌なんですけどね。